狎客(読み)コウカク

デジタル大辞泉 「狎客」の意味・読み・例文・類語

こう‐かく〔カフ‐〕【×狎客】

なじみの客。
「僕の様な―になると苦沙弥は兎角粗略にしたがっていかん」〈漱石吾輩は猫である
たいこもち。幇間ほうかん

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精選版 日本国語大辞典 「狎客」の意味・読み・例文・類語

こう‐かくカフ‥【狎客】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 近くにあって親しく仕える者。また、たいこもち。男芸者。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「狭斜に入て狎客幇間となり」(出典:明六雑誌‐三五号(1875)天降説〈阪谷素〉)
    2. [その他の文献]〔陳書‐江総伝〕
  3. なれ親しんでいる者。なじみの客。
    1. [初出の実例]「必ず一二の狎客有って、而して若干の月金を賜ふ」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三)
    2. [その他の文献]〔東京夢華録‐駕回儀衛〕

こう‐きゃくカフ‥【狎客】

  1. 〘 名詞 〙こうかく(狎客)

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普及版 字通 「狎客」の読み・字形・画数・意味

【狎客】こう(かふ)きやく・こう(かふ)かく

親しく遊ぶ友。〔陳書、江総伝〕後の世、宰に當るも務を持せず。但だ日に後と後宴す。共にする陳暄・孔範~等十餘人、當時之れを狎客と謂ふ。

字通「狎」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の狎客の言及

【江総】より

…563年(天嘉4),都に帰還。陳の後主の時代には尚書令にまで進み,また宮中のサロンを形成したデカダンの文人たち,いわゆる〈狎客(おうきやく)〉の中心的存在となったが,陳が隋に滅ぼされると,長安に移されて死亡。【吉川 忠夫】。…

※「狎客」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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