鬼貫(おにつら)の俳論書。上下二巻。1718年(享保3)58歳のおりに刊行した。当時の代表的な歌学者有賀長伯(あるがちょうはく)が序を、大徳寺273世の巨妙子義統(きょみょうしぎとう)が跋(ばつ)を書いている。彼らとの交流は、鬼貫の俳諧(はいかい)、俳論に大きな影響を与えている。「まことの外(ほか)に俳諧なし」との鬼貫の有名なことばがみえるのが本書である。上巻では、その「まこと」論を中心とした俳論、俳諧作法論が展開されており、下巻では、本意本情論を視座としつつ、鬼貫の目でとらえた四季の美の諸相、および年中行事に対する随想、それに「旅」「恋」「祝」の随感が、感性豊かな文体でつづられている。
[復本一郎]
『復本一郎著『鬼貫の「独ごと」全訳注』(講談社学術文庫)』
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
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