狭食性(読み)きょうしょくせい

精選版 日本国語大辞典 「狭食性」の意味・読み・例文・類語

きょう‐しょくせいケフ‥【狭食性】

  1. 〘 名詞 〙 動物が餌として食する生物種類が比較的限定されている性質をいう。たとえば穀物だけしか食べない場合などにあたる。極端に限定された場合は単食性という。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「狭食性」の意味・わかりやすい解説

狭食性
きょうしょくせい

動物の食物の選択範囲が狭いことをいい、広食性の対語。選択範囲が非常に狭くて特定の種あるいは属の生物を食べる場合、とくにこの性質を単食性という。狭食性の動物は、特定の性質の食物をとるのに適した形態行動を示すことが多い。食物の選択範囲が狭いので、すみ場所の環境変化に弱いと考えられる。クワの葉を食べるカイコがこの性質を示す動物に含まれる。また昆虫採集の際に、まず虫の食草を探すことが多いことからも知られるように、植物を食べる昆虫は狭食性のものが多い。

[高村健二]

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世界大百科事典(旧版)内の狭食性の言及

【食性】より

… これとは別に,食べている生物の種類の多少に着目した食性の分け方もある。それは,単食性monophagous(ただ1種の生物しか食べない),狭食性stenophagousまたは少食性oligophagous(少数種の生物を食べる),広食性euryphagousまたは多食性polyphagous(多数種の生物を食べる)という区分であって,動物生態学では重要な概念である。 なお,食性と採食習性,つまり何を食べるかと,どうやって食べるかは,基本的には別の問題だが,しばしば混同されている。…

※「狭食性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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