猪坂直一(読み)イサカ ナオカズ

20世紀日本人名事典 「猪坂直一」の解説

猪坂 直一
イサカ ナオカズ

大正・昭和期の蚕糸業者,郷土史家 猪坂繊維工業社長。



生年
明治30(1897)年8月11日

没年
昭和61(1986)年12月3日

出生地
長野県上田市

別名
号=絹堂

学歴〔年〕
上田蚕糸専門学校卒

主な受賞名〔年〕
蚕糸功績賞

経歴
蚕糸工業に従事。その傍ら、大正10年に金井正・山越修蔵らと信濃自由大学(のち上田自由大学に改称)を創立し、評論家土田杏村をはじめとする当時第一線級の学者・研究者を信州に招いた。昭和10年上田絹毛工業所を設立し、化学者井上柳梧が開発した繭毛のセシリン定着法の事業化を推進。その後は猪坂繊維工業社を興し、上田紬再興に尽力した。長野県蚕糸業審議会の委員や理事を歴任するなど、県蚕糸業の重鎮として活躍し、30年大日本蚕糸会の蚕糸功労賞を受賞。また、郷里上田を根拠地とした戦国大名・真田氏の研究でも知られ、「真田三代年表」「上田城物語」などの著書がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「猪坂直一」の解説

猪坂直一 いさか-なおかず

1897-1986 大正-昭和時代の文化運動指導者。
明治30年8月11日生まれ。生地の長野県上田市で上田蚕種につとめ,信濃(しなの)黎明会,信濃自由大学の発足にかかわる。大正13年自由大学協会を設立し,14年「自由大学雑誌」を発行。また猪坂繊維工業を設立し,上田紬(つむぎ)の復活をはかった。昭和61年12月3日死去。89歳。上田蚕糸専門学校(現信州大)卒。号は絹堂。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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