日本歴史地名大系 「猪鹿倉村」の解説 猪鹿倉村いがくらむら 鹿児島県:日置郡伊集院町猪鹿倉村[現在地名]伊集院町猪鹿倉下谷口(しもたにぐち)村の北西、石谷(いしだに)村(現松元町)に源を発する長松(ちようまつ)川が中央部を西流し、その流域に開けた平野と標高一四〇メートル前後の丘陵地に立地する。南境を出水(いずみ)筋が通る。地内加冶屋園(かじやその)に薬師堂があって、所蔵の仏像の背に文明六年(一四七四)の紀年で「伊集院猪鹿倉」「檀那藤原季久」と記されていたという(伊集院由緒記)。島津立久が定め、永正一一年(一五一四)一二月一五日に再確認された伊集院諏訪御祭礼年四回数番帳(同書)に「一番 猪鹿倉名」とみえ、下谷口の諏訪明神(現南方神社)の祭礼に奉仕していた。伊集院一流惣系図によれば、伊集院忠国の長男忠貞(道円)が猪鹿倉氏を名乗ったとある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報