日本大百科全書(ニッポニカ) 「献残焼き」の意味・わかりやすい解説 献残焼きけんざんやき 新潟県小千谷(おぢや)地方に多くみられる郷土料理。献残とは献上した残り物の意で、残り物を処理する料理という説があるがさだかではない。握り飯を網の上でこんがりと両面を焼き、おろししょうがと甘みそを適宜混ぜ合わせたものを塗ってもう一度焼く。これを茶碗(ちゃわん)に入れ、熱い番茶を注いで用いる。米がいいので握り飯の味はよく、香ばしい焼きむすびの味は、さらによい。新米のころは一段と味がよくなる。献残焼きはときおり各家庭でつくられている。子供のおやつにもいいし、夜仕事の小夜食にも向く。[多田鉄之助] 献残焼き 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
日本の郷土料理がわかる辞典 「献残焼き」の解説 けんさんやき【献残焼き】 新潟の郷土料理で、おろししょうがを混ぜたみそをぬって焼いたにぎり飯。そのまま食べたり、番茶や湯をかけて茶漬けにしたりする。◇献上品の残りを使ったことから。また雑兵がにぎり飯を剣の先に刺して焼いた「剣先焼き」が転じたともいわれる。「けんさ焼き」ともいう。 出典 講談社日本の郷土料理がわかる辞典について 情報