玉崎神社(読み)たまさきじんじや

日本歴史地名大系 「玉崎神社」の解説

玉崎神社
たまさきじんじや

[現在地名]飯岡町飯岡

飯岡の町並のなかに鎮座。祭神は玉依毘売命・日本武尊。旧郷社。景行天皇の代、日本武尊が東征の折に海上安穏・夷賊鎮定のために竜王りゆうおう崎に創祀したと伝え、古くは玉ヶ崎大明神と称した。天文二年(一五三三)兵火にかかり、また岬の海食により現在地に移転したという。永禄期(一五五八―七〇)上総一宮の玉前たまさき神社(現一宮町)戦火を避けるため当地に神体を移したと伝える。近世には飯岡村と横根よこね行内ぎようち平松ひらまつ萩園はぎそね五村の総鎮守で、社地は初め横根村内とされていた。元禄一〇年(一六九七)改修の本殿は古瀬戸狛犬とともに県指定文化財。境内に干鰯商人が海上の安全を祈念して奉納した天保一三年(一八四二)銘の灯籠があり、飯岡浜(横根東浜か)の湯浅五郎衛門が願主となり、江戸日本橋・深川ふかがわ小網こあみ町や関宿せきやど(現関宿町)などの商人が名を連ねている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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