改訂新版 世界大百科事典 「王雲五」の意味・わかりやすい解説
王雲五 (おううんご)
Wáng Yún wǔ
生没年:1887-1979
中国,民国時代における文化界,出版界の大立者。字は雲五,小字は日祥,名は之瑞,筆名は岫盧(しゆうろ),出岫。広東省香山県(現在の中山県)の人。呉淞(ウースン)中国新公学で,胡適,朱経農らに英語を教え,1912年臨時大統領に就任した同郷の孫文の秘書となる。国民大学(のち中国公学大学部,中国大学と改称)教授,《北平民主日報》編集者を経て,20年商務印書館編訳所所長,30年同総経理となる。この間,四角号碼検字法と図書分類法を考案,《公民叢書》《万有文庫》《叢書集成》《王雲五大詞典》を編纂する。38年国民参政会参政員となって政界に転じ,46年政治協商会議会員を経て,47年張羣の下で行政院副院長をつとめ,49年台北に渡ってからは,54年国府考試院副院長,58年から63年まで行政院副院長となり,とくに幣制,財政と教育の改革に尽力した。自伝に《岫盧八十自述》がある。
執筆者:勝村 哲也
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報