王鴻緒(読み)おうこうしょ(その他表記)Wang Hong-xu; Wang Hung-hsü

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「王鴻緒」の意味・わかりやすい解説

王鴻緒
おうこうしょ
Wang Hong-xu; Wang Hung-hsü

[生]順治2(1645)
[没]雍正1(1723)
中国,清初の学者,政治家。婁県 (江蘇省松江県) の人。字は季友。号は儼斎,横雲山人。康煕 12 (1673) 年の進士。翰林院編修から侍講となり,同 21年明史編纂の総裁となる。のち収賄事件で失脚したが,やがて工部尚書に返り咲き,同 47年戸部尚書となった。しかしまもなく皇子の擁立運動に巻込まれて引退し,郷里にあって明史の編修に従事し,雍正1 (1723) 年『明史稿』 (310巻) を完成した。

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世界大百科事典(旧版)内の王鴻緒の言及

【明史】より

…60年に及ぶこの間,多数の学者がこの事業に関与したが,とくに黄宗羲の弟子万斯同(ばんしどう)は,布衣の身分のままこれに参加し,史料の整理,体例の決定,原稿の作成などに大きな役割を果たした。万斯同の死後は王鴻緒(1645‐1723)がこれを引き継いだ。他の時代の官撰の正史に比して,歴史書としての水準は高く,明代史を知る基本文献の一つである。…

※「王鴻緒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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