侍講(読み)ジコウ

デジタル大辞泉 「侍講」の意味・読み・例文・類語

じ‐こう〔‐カウ〕【侍講】

君主に対して学問を講じること。また、その人。侍読
明治時代天皇東宮和漢洋の書を講じた職。

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精選版 日本国語大辞典 「侍講」の意味・読み・例文・類語

じ‐こう‥カウ【侍講】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 君主に奉仕して、学問の講義をすること。また、それをつかさどる人。侍読(じどく)
    1. [初出の実例]「侍講のもの二人に日講の事を仰下されて」(出典:随筆・折たく柴の記(1716頃)上)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐和帝紀〕
  3. 明治時代の官制。侍読、侍補とならび置かれ、天皇、皇太子に和漢洋書を進講した。
    1. [初出の実例]「洛東聖護院村に閑居せる中沼了造氏は、程朱学者にして嘗て侍講と為り」(出典:東京横浜毎日新聞‐明治一九年(1886)四月二九日)

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百科事典マイペディア 「侍講」の意味・わかりやすい解説

侍講【じこう】

(1)一般に天皇・皇太子親王,君主などに学問を進講した学者。侍読(じどく)とも。江戸時代,林羅山(らざん)は徳川家康に近侍し,秀忠に講書し,家光の侍講を命じられ,家康〜家綱の4代将軍下問に応じて諸法度・外交典礼などに関与した。(2)1869年明治天皇の学問に奉仕するため特設された官職。別に設けられた侍読と並んで奉仕した。のち侍読・侍講の別を廃して侍講制が定められ,国書・漢籍・洋書について毎日進講されたが,天皇の政務繁多により1885年廃止。

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普及版 字通 「侍講」の読み・字形・画数・意味

【侍講】じこう(かう)

天子等に進講する。〔後漢書、桓栄伝〕笑つて之れを指して曰く、此れ眞に儒生なりと。~常に太子の宮に止宿せしむ。~嘗(かつ)てに寢(い)ぬ。~(い)え、復(ま)た入りて侍となる

字通「侍」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「侍講」の意味・わかりやすい解説

侍講
じこう

主君に仕えて儒書その他を講義して君徳を養うこと,またはそれを役目とする職名奈良時代から天皇に侍講,皇太子,親王に侍読 (じとう,じどく) をつけたが,明治天皇が若年で即位すると官職として侍講がおかれ,秋月種樹松平春嶽,大原重徳その他が任命され,1877年侍講局ができた。 86年廃止。

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