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現代議会主義の精神史的地位 げんだいぎかいしゅぎのせいしんしてきちいDie geistgeschichtliche Lage des heutigen Parlamentarismus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

現代議会主義の精神史的地位
げんだいぎかいしゅぎのせいしんしてきちい
Die geistgeschichtliche Lage des heutigen Parlamentarismus

ドイツの公法学者 C.シュミット著。 1923年刊。シュミットはそのなかで鋭利な議会主義批判を展開するとともに独裁は民主主義と矛盾しないと説いており,発表当初から現代にいたるまで論争を呼んでいる。シュミットによれば議会主義の根本原理は公開性と討論である。さまざまな意見が公開の討論を通じて,対立と妥協を繰返し,正しい国家意志を生み出す。これは経済の面での自由主義が,諸個人の自由な経済競争が神の見えざる手の働きによって社会的調和を生み出すとする考えと類比的で,したがって議会主義の思想的基盤は自由主義にある。現在では議会での討論は有名無実と化し,実際には議会外での密約で政策が決定されているのであるから,自由主義思想に支えられた議会制民主主義は破綻をきたしているといわざるをえない。しかし民主主義は必ずしも自由主義と結びつかねばならないものではない。シュミットによれば民主主義は究極的には支配者と被支配者の意志の同一性によって定義される。とすれば人民全体に信任を受けた一人が決定する独裁であっても,そこに同一性が確保されているかぎり民主主義であるということになる。

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