琴引山(読み)ことひきやま

精選版 日本国語大辞典 「琴引山」の意味・読み・例文・類語

ことひき‐やま【琴引山】

  1. ( 「ことびきやま」とも ) 島根県中東部にある山。標高一〇一四メートル。彌山(みせん)。ことびきさん。

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日本歴史地名大系 「琴引山」の解説

琴引山
ことびきやま

現頓原町佐見さみ赤来あかぎ小田おだの境にある山。標高一〇一三・六メートル。弥山みせんともいう。「出雲国風土記」にみえる琴引ことひき山に比定され、「琴引山。郡家の正南三十五里二百歩なり。高さ三百丈、周り一十一里あり。古老の伝へに云へらく、此の山の峯に窟あり。裏に所造天下大神の御琴あり。長さ七尺、広さ三尺、厚さ一尺五寸あり。又、石神あり。高さ二丈、周り四丈あり。故、琴引山と云ふ。塩味葛あり」と記される。古代から霊山として信仰され、平安―鎌倉時代には三二坊の寺院があったと伝えられる。「出雲国風土記鈔」に「俗呼んで琴神山という是なり。来嶋郷由来村に在り。山頂に権現祠あり。謂わゆる所造天下大神なり」(原漢文)とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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