(読み)し

精選版 日本国語大辞典 「瓷」の意味・読み・例文・類語

し【瓷】

  1. 〘 名詞 〙 堅く緻密(ちみつ)に焼いた陶器磁器いしやき。
    1. [初出の実例]「瓷 カメ シ 瓦器也」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    2. [その他の文献]〔潘岳‐笙賦〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「瓷」の読み・字形・画数・意味


11画

[字音] シ・ジ
[字訓] やきもの・いしやき・かめ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(次)(じ)。〔説文新附〕十二下に「瓦なり」とあり、唐・宋以後に至ってみえる。殷代の白色土器はすこぶる瓷器に類しており、後漢の越窯以来、浙江上虞附近に瓷器を制作した窯址が発見されている。唐・宋以後、喫茶の風がさかんとなり、その使用がいっそう広められた。字はまた(磁)に作る。

[訓義]
1. やきもの、いしやき、白瓷。
2. かめ。

[古辞書の訓]
和名抄〕瓷 俗に云ふ、瓷、之乃宇豆波毛乃(しのうつはもの) 〔名義抄〕瓷 ウツハモノ・シノウツハモノ 〔字鏡集〕瓷 ウツハモノ・シノツキ・ツボ・シノウツハモノ・カメ

[熟語]
瓷鍋・瓷器瓷漆瓷仙瓷胎瓷注瓷枕瓷土瓷窰瓷椀
[下接語]
花瓷・紫瓷・湘瓷・素瓷・冰瓷・縹瓷・緑瓷

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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