(読み)せん

普及版 字通 「甎」の読み・字形・画数・意味


14画

(異体字)甎
16画

[字音] セン
[字訓] かわら

[字形] 形声
声符は專(専)(せん)。專は(ふくろ)の中のものをたたいて固くまるめる意。土を固めて焼いた瓦の類をといい、字はまた甎に作る。墓所を営むときに多く用い、漢代の瓦の類が多く出土する。画や、また文字を刻したものがある。

[訓義]
1. かわら、しきがわら。
2. 紡、つむ。
3. 団と通じ、まるい。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 甓甎なり、加波良(かはら) 〔名義抄 カハラ・ツチクレ・マロガシ 〔字鏡集〕 カハラ・ツチクレ・マロガシ・ヲカハラ・メカハラ

[語系]
tjiuanは〔説文〕未収。專字条三下に「一に曰く、專は紡專なり」とあって、專をの字義に用いる。專・團(団)・摶duanはみなうちかためる意があり、同系の語である。

[熟語]

[下接語]
・方・紡


16画

(異体字)
14画

[字音] セン
[字訓] かわら

[字形] 形声
声符は專(専)(せん)。專はかたくまるめることをいう。土をかため、焼成して瓦としたものを・磚といい、敷瓦を甎という。

[訓義]
1. かわら、しきがわら。
2. れんが。

[古辞書の訓]
立〕甎 カザルカハラ・メカハラ 〔字鏡集〕甎 マロシ・カハラ・ヲカハラ・ツチクレ語彙字条参照。

[熟語]
甎位甎瓦甎墻甎砌甎石甎壁甎房甎縫
[下接語]
花甎・級甎・硯甎・古甎・構甎・焼甎・層甎・陶甎・範甎・布甎・方甎・銘甎・累甎

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【塼】より

…焼成した煉瓦のことを,中国では塼(専,磚,甎とも書く)といい,また甓(へき)などともよぶ。古代から現代まで土木建築の基本材料として多方面に使われている。…

※「甎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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