生実郷(読み)おゆみごう

日本歴史地名大系 「生実郷」の解説

生実郷
おゆみごう

[現在地名]中央区大巌寺町だいがんじちよう

曾我野そがの村の東にあり、北は大森おおもり(古くは森村)と接する。南に地続きの北生実村・南生実村とともに中世以来の小弓おゆみ(生実とも)を継承する地名であるが、近世は一貫して浄土宗大巌寺領で高一〇〇石も変わらない。また元禄郷帳などで北生実村の内として記載されている。しかし同寺領となるのは天正一八年(一五九〇)徳川家康の入部以前で、同五年五月二一日の原胤栄安堵状(大巌寺文書)に御寺領・御屋敷とある。同一八年七月二八日には徳川家康により生実大巌寺領として「生実之内」七貫五〇五文が安堵されている(同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報