生符町(読み)いけつぷまち

日本歴史地名大系 「生符町」の解説

生符町
いけつぷまち

[現在地名]松前郡松前町字大磯おおいそ・字弁天べんてん・字建石たていし

近世から明治三三年(一九〇〇)まで存続した町。近世は松前城下の一町。上原熊次郎は「生府」の地名について「夷語イナイプなり。二タ胯の沢と訳す。イはイウゴヒ・イウゴテの略語にて、別れ又は繋くと申事、ナイは沢、プとは所と申事の略語なり」と記す(地名考并里程記)

不動ふどう川と化粧けしよう川に挟まれた海岸沿いの町。東は博知石ばくちいし町、台地上は白川しらかわ町。宝暦一一年(一七六一)の「御巡見使応答申合書」に「生府」と町名がみえる。呼称は「イケツフ」(「蝦夷日誌」一編)、「イゲツブ」(木村「蝦夷日記」)、「エケフ」(蝦夷喧辞弁)、「エケブ」(蝦夷迺天布利)など様々である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android