人間は生まれたときにすでに一生の運命が定められているという民俗的観念に基づいて作られた昔話群のうち,出生時に運命を定める神(産神)が話の中に登場する場合の昔話をとくに〈産神問答〉と総称している。ふとしたことから,ある者が産神たちがこれから生まれる子どもの運命を決めているのを聞きつけ,当事者たちがその運命から逃れようと努力するがやはりそのとおりになってしまうという展開をする話が多いが,神への供応などによって運命を変えることに成功する話もある。昔話によって,男女の福分,結婚,出世,死など運定めの内容の違いがみられ,また,神々の相談を盗み聞く人物も,当人のほか,その親,巡礼や僧,乞食などの違いがある。運定めをする神は,昔話の中では山の神,産土(うぶすな)神,箒神,厠(かわや)神,道祖神,伊勢の神などとして現れているが,いずれの神も出産をつかさどる産神と考えられていた。
執筆者:小松 和彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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