田原西陵(読み)たわらにしりよう

日本歴史地名大系 「田原西陵」の解説

田原西陵
たわらにしりよう

[現在地名]奈良市矢田原町

高円たかまど山の東南、小字東金坊とうこんぼうの東五〇〇メートルにある円墳。天智天皇の第七子で霊亀二年(七一六)没の施基(芝基・志紀・志貴)親王陵に定められている。親王は光仁天皇の父で、同天皇の即位により、宝亀元年(七七〇)春日宮天皇の追尊号を贈られ、田原天皇とも称する(続日本紀)。「延喜式」(諸陵寮)に「田原西陵」として「春日宮御宇天皇、在大和国添上郡、兆域東西九町、南北九町、守戸五烟」とある。「万葉集」は霊亀元年没として笠金村挽歌を載せる。長歌に対する短歌二首を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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