田楽法師(読み)デンガクホウシ

デジタル大辞泉 「田楽法師」の意味・読み・例文・類語

でんがく‐ほうし〔‐ホフシ〕【田楽法師】

田楽を演じることを専門仕事とした僧形芸人。田楽。

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精選版 日本国語大辞典 「田楽法師」の意味・読み・例文・類語

でんがく‐ほうし‥ホフシ【田楽法師】

  1. 〘 名詞 〙 田楽を舞うのを業とする法師。田楽。
    1. [初出の実例]「すすき法師など云田楽法師に、何ぞ異ならんと」(出典:栂尾明恵上人遺訓(1238))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「田楽法師」の意味・わかりやすい解説

田楽法師
でんがくほうし

田楽を踊る法師。「でんがくほっし」ともいう。僧形からこの名がある。租庸を逃れるために法名を自称し,阿弥号を称した。平安時代末期に始り,鎌倉時代に最も盛んであった。寺社剃髪中間 (ちゅうげん) である力者 (りきしゃ) 法師も田楽と深い関係があり,力者が田楽法師になったともいわれる。田楽の能が猿楽の能に敗れてからは衰微して,小唄を歌い,尺八吹きとなったが,近世初頭には滅んだ。 (→田楽座 )

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世界大百科事典(旧版)内の田楽法師の言及

【田楽】より

…また田植の囃しや田楽躍に用いる太鼓を称する場合もある。広義の田楽は,(1)田植を囃す楽,(2)職業芸能者である田楽法師による芸能,(3)風流(ふりゆう)田楽の三つに分けて考えるのが便利であるが,日本の民俗芸能分類の用語としての田楽には,予祝の田遊(たあそび)やその派生芸能を含めることが多い。
[田植を囃す楽]
 稲作の諸工程のうち,田植に囃しや歌を奏するのは日本固有の儀礼ではなく,広く照葉樹林文化圏の特色であったらしい。…

※「田楽法師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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