20世紀日本人名事典 「田淵寿郎」の解説
田淵 寿郎
タブチ ジュロウ
- 生年
- 明治23(1890)年3月3日
- 没年
- 昭和49(1974)年7月10日
- 出生地
- 広島県大竹市
- 学歴〔年〕
- 東京帝大工科土木工学科〔大正4年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 朝日賞(昭36年度)
- 経歴
- 内務省に入り、山形県工手、京都府技手から昭和9年大阪土木出張所工務部長となった。紀ノ川改修工事、和歌山港築港、淀川の低水路計画、琵琶湖の利水計画などを手がけ、14年名古屋土木出張所長となり、木曽三川の治水、今渡ダム調整などわが国主要河川事業に功績を残した。13、17年と2度中国に赴任、上海の都市計画、黄河大洪水の復旧、北京西郊の都市計画に携わり、20年4月辞任して帰国。戦後は名古屋市技監兼施設局長となり、焼け野原となった名古屋の復興都市計画の責任者として100総道路など画期的な新都市名古屋を復興させた。23年塚本三市長の助役となり地下鉄工事、名古屋港の整備など多くの業績を残した。33年退職、木曽三川協議会会長、愛知県都市計画委員、(財)名古屋城振興協会初代会長などを務めた。都市計画実施の功績で36年度朝日賞を受賞した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報