田面(読み)たのも

精選版 日本国語大辞典の解説

た‐の‐も【田面】

〘名〙
① 田のおもて。たんぼ。たおも。
※万葉(8C後)一四・三五二三「坂越えて阿倍の田能毛(たノモ)に居る鶴のともしき君は明日さへもがも」
② (「憑」とも) 陰暦の八月朔日(ついたち)。また、その日に行なわれる行事。田実(たのむ)
※詩学大成抄(1558‐70頃)二「八月たのもの時分、雁がはじめて北より南国えわたってきたぞ」

た‐も【田面】

〘名〙 (「たおも」の略) 田のおもて。たのも。たのむ。

た‐の‐む【田面】

〘名〙 「たのも(田面)」の変化した語。和歌などで、「頼む」にかけて用いる。
※月清集(1204頃)百首「みよしののさとはあれにし秋ののにたれをたのむのはつかりのこゑ」

た‐づら【田面】

〘名〙 田のあたり。田のほとり。また、田。
※伊勢物語(10C前)五八「うちわびて落穂拾ふと聞かませば我も田づらにゆかましものを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の田面の言及

【一田両主制】より

…一田両主制下の小作田では,小作農(佃戸,佃農)の耕作権が,地主(田主,業主)の土地所有権からの規制をいっさい受けることなく,独立して売買・入質することの可能な物的権利として確立されていた。この場合,地主の土地所有権と小作農の耕作権は1対をなして,田底と田面(江蘇省),田骨と田皮(江西省),大苗(だいびよう)と小苗(福建省),糧業と質業(広東省)などさまざまの地方的名称で呼ばれたが,なかでも田面は耕作権を表す代表的名辞となっている。 辛亥革命以前の王朝国家の時代から,地主,自作農などの土地所有者は,たとえば明代では税糧,清代では地丁銭糧といわれる土地税を国家に納入する義務を負う一方,所有する土地を自由に処分することが法律上認められていた。…

※「田面」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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