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自身番 じしんばん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自身番
じしんばん

番屋ともいう。江戸時代市中警戒するために設けられた番所町内雑務を処理したり,火の番にあたったりした。初め家主または地主らが番組を決めて交代でつとめたので,この名で呼ばれたが,のちには番人を雇うようになった。

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デジタル大辞泉の解説

じしん‐ばん【自身番】

江戸時代、江戸・大坂などの大都会で、市中の警備のために各町内に置かれた番所。初め地主自らがその番にあたったが、のち、町民の持ち回りとなった。

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百科事典マイペディアの解説

自身番【じしんばん】

近世において家の主人がその成員とともに自身の家を防衛するために警戒にあたること,またその任務にあたる者。江戸などの大都市では家持が町内に居住せず町民が交替で番屋に詰め,町内の警察保安に当たった。

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世界大百科事典 第2版の解説

じしんばん【自身番】

江戸の町々に設置された番所およびその勤務。はじめ家持町人が自身で警備にあたったが,のちには家守(やもり)が詰めるようになった。〈自身番屋〉は町の事務所でもあり,集会所でもあった。1698年(元禄11)に,ここで酒を飲んだり戸障子を立てることが禁止されている。また番屋は一時的な留置所でもあった。1718年(享保3)には家守の連日勤務は廃止され,非常時のみの勤務に変更された。番所【吉原 健一郎】

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大辞林 第三版の解説

じしんばん【自身番】

江戸時代、江戸市中警戒のため各町内に置かれた番所。初め家持ち町人自身が持ち回りで詰めたところからの称。のち、家守やもりや町が雇った番人が詰めた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

自身番
じしんばん

江戸時代、武家地の辻番(つじばん)に対し、大都会の町地に設けられた自警組織の一つ。初め地主らが町内を守ったので、この名称が生まれたという。またそのための常設小屋をもさし、これは自身番屋、番屋とよばれた。江戸では、当初の地主自身の勤番が、のちには地主、店借(たながり)の別なく町民の回り持ちになり、大通りの角地に、決まりでは9尺2間の番屋(実際には2間に3間ぐらいはあったという)に詰めた。原則として1町1番屋で、1850年(嘉永3)には江戸に994軒を数えた。普通は、家主2人、番人1人、店番2人の5人で、昼間は半減して、2~3人。小さな町では家主、番人、店番各1人の3人であった。事務は町触(まちぶれ)の伝達や火の番が主で、交代で町内を巡回して警備に努め、不審な人物がいれば、捕らえておいて廻(まわ)り方同心に引き渡した。番屋は、町同心が容疑者に対し予審を行う場所にも用いられた。
 1721年(享保6)に書役(かきやく)という町内の計算事務を行う職ができると、この書役や雇番人に町の仕事を代勤させるようになった。彼らには町からの給料のほかに店番銭(たなばんせん)が払われたため、町内負担のはずの番屋の修繕費用も番人の出費となる場合もあり、また番屋株と称する権利の売買が行われたり、番屋に酒食を持ち込んで町内の寄合会合に使用する風潮に対し、たびたび綱紀の乱れが戒められた。とはいえ、町方の警備維持にこの自身番制度の果たした役割は大きく、1869年(明治2)まで続いた。[稲垣史生]

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世界大百科事典内の自身番の言及

【辻番】より

…辻番所を設け,辻番人を置いたが,辻番という言葉は,その辻番所,辻番人の略称でもあるとともに,辻番をすることの意味ももっていた。江戸では武家方が設けたものを辻番,町方で設けたものを自身番と区別して呼んだ。江戸以外では必ずしもこのような区別をしていない。…

【火の見櫓】より

…定火消の櫓には昼夜の別なく2人の見張番が立ち,火災を発見するとつるした太鼓を打ち鳴らしたが,大名火消は板木(はんぎ),町方は半鐘であった。享保年間(1716‐36)には10町に一つずつ火の見櫓が設けられ,櫓のない町には自身番屋の上に火の見梯子が設けられた。防火策として火の見櫓は画期的なものではあったが,たとえ町方が先に火災を発見しても,定火消の太鼓が鳴らぬかぎり,半鐘を鳴らすことは許されなかったという。…

【夜警】より

…なお京都では,非人身分の番人が木戸番にあたっていた。このような恒常的なものに加えて自身番が行われる時がある。自身番とは本来,家持が自分で勤めることを原則としていた。…

※「自身番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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