異腹(読み)ことはら

精選版 日本国語大辞典 「異腹」の意味・読み・例文・類語

こと‐はら【異腹】

〘名〙 父親が同じで、母親が異なること。また、その出生。はらちがい。
書紀(720)天武八年五月(北野本訓)「吾(おのれ)兄弟長幼、并て十余の王、各異腹(コトハラ)より出でたり」
※宇津保(970‐999頃)蔵開下「はらからなれど、ことはらにてうとかりけるを」

い‐ふく【異腹】

〘名〙 父親が同じで母親の違うこと。異母腹違い。ことはら。
黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一「此(こ)道子が異腹の妹房子芳子である」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「異腹」の意味・読み・例文・類語

い‐ふく【異腹】

父親は同じで母親が異なること。また、その者。異母。腹違い。⇔同腹
[類語]腹違い異母

こと‐はら【異腹】

父が同じで母が違う子供たちの関係。はらちがい。いふく。
「―の兄人せうとも京にて法師にてあり」〈かげろふ・下〉

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