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発散の困難 はっさんのこんなんdivergence difficulty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

発散の困難
はっさんのこんなん
divergence difficulty

場の量子論において,摂動計算を行なうと高次の摂動項がしばしば無限大になること。発散には低エネルギー部分に関係した赤外発散と高エネルギー部分が原因になる紫外発散がある。赤外発散は質量ゼロの素粒子が関与する場合に起こり,関連した過程のすべての項を加えると発散は消えることが証明される。本質的な困難は紫外発散にある。量子電磁力学ではこの発散を質量と電荷に繰り込んで処理することができる。このように無限大の量から物理的に意味のある有限量を取り出す処方をくりこみ理論という。素粒子の相互作用にはくりこみ理論を適用できないものもある。発散のない理論をつくる試みもあり,超弦理論などが考えられている。

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世界大百科事典内の発散の困難の言及

【くりこみ理論】より

…場の量子論で,例えば電荷や電子の質量を求める場合,高次の補正を行うとその値が無限大となってしまう。これを発散の困難divergence difficultyといい,発散の困難を防ぐために,第2次世界大戦後まもなく,朝永振一郎,R.ファインマン,J.シェウィンガーによって独立に考案された処法をくりこみ理論という。古典論においてもすでに点電荷としての電子が自分自身に及ぼす力が無限大になってしまうという発散の困難に直面していたが,この困難は本質的な解決をみることなく物理学は量子力学の形成,さらに相対論的量子論の建設へと進んだ。…

【場の量子論】より

…しかしすぐにこの理論が不完全であることが指摘された。場が相互作用をしているとき,高次の補正を計算しようとすると答えが無限大になってしまう(発散の困難)のである。この問題は現在でも未解決である。…

※「発散の困難」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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