白張の提灯(読み)しらはりのちょうちん

精選版 日本国語大辞典 「白張の提灯」の意味・読み・例文・類語

しらはり【白張】 の 提灯(ちょうちん)

  1. 油をひいてないただの白紙を張っただけで、紋などを書かない提灯。ふつう、葬礼に用いる。しらはりぢょうちん。
    1. [初出の実例]「葭簀張(よしずばり)小屋に早桶を置き、白張の提灯、人相書を張り」(出典歌舞伎お染久松色読販(1813)序幕)
  2. ( 白張の提灯には紋がないところから、「文(もん)なし」にかけて ) 金銭を持っていないこと。
    1. [初出の実例]「幾ら上りたくっても、白張(シラハリ)の提灯(チャウチン)で、文なしでは仕様がねえ」(出典:歌舞伎・日月星享和政談(延命院)(1878)六幕)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android