白潟本町
しらかたほんまち
[現在地名]松江市白潟本町
宍道湖から注ぐ大橋川南岸に位置する町人町。単に本町と称されることもあり、当初中町といわれたという。対岸の末次本町との間に松江大橋が架かる。東は八軒屋町・和多見町・寺町、南は天神町、西は白潟魚町。「出雲栞」によれば、大橋川と野代の入海(現在の天神川付近)の中間は白砂の干潟で、この砂洲を白方あるいは白潟といったという。白潟は橋南地区(天神川以北)の町人町の総称で、橋北地区町人町の総称末次とともに両町と通称された。中世の付近一帯は白潟と称され、戦国期には白方とも記される(六月六日「毛利隆元書状」閥閲録など)。観応元年(一三五〇)八月の北垣光政軍忠状(小野家文書)によると、北垣氏と同じく北朝方に属した佐々木三川守・朝山右衛門尉は同月一三日に白潟橋上において合戦に及んでいる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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