ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「白色合金」の意味・わかりやすい解説 白色合金はくしょくごうきんwhite alloy 鉛,スズ,亜鉛,アンチモン,ビスマスなどの低融点金属およびその合金の総称。活字合金,はんだ,電気ヒューズ,ダイカスト材料,軸受合金などに用途が広い。鉛は表面に難溶性受働態皮膜をつくるので耐食性がよく,化学汚水排水管や化学流しの内張りに使われるほか,放射線防護用の鉛板,鉛ゴム,鉛ガラスの製造に用いられる。スズ,亜鉛がブリキ,トタン板として鋼板防食に使われるのは周知のとおり。スズは酒器,花瓶などの装飾鋳物にもなる。アンチモンとその合金は玩具,モデルカーなどに,ビスマスは易融合金の主成分に用いられる。スズと亜鉛は銅合金 (→黄銅 , 青銅 ) の添加成分として重要である。鉛白 PbCO3・Pb(OH)2 は白色顔料で,肌ののりがよいので昔は「おしろい」に使われたが毒性が強く,歌舞伎役者がよく鉛毒で死んだので,大正期におしろいとしての使用は禁止された。なお,標記の英語は俗には「にせ銀」の意味に使われる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by