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活字合金 かつじごうきんtype metals

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

活字合金
かつじごうきん
type metals

活字用の合金で,植字用と紙型鉛版 (活版) 用とがある。いずれも条件は溶融時の流れがよく,凝固収縮が少くて細かい型どおりの鋳造ができることで,ある程度の硬さと耐摩耗性も必要である。実用品はアンチモン Sb,スズ Snを加えた鉛合金。植字用活字は Sb17%,Sn8%の合金 (融点 270℃,ブリネル硬さ HB27 ) が主で,特に硬さを要する場合は Sb25%,Sn12%程度に銅少量の鉛合金 (融点約 300℃,HB30 以上) を使う。紙型鉛版用は紙を焦がさない程度の低融点が必要で,Sb11~15%,Sn5%の鉛合金 (融点 240℃) を用い,重版が予想されるときは表面をクロムメッキして耐摩耗性を増しておく。

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デジタル大辞泉の解説

かつじ‐ごうきん〔クワツジガフキン〕【活字合金】

活字の鋳造に使われる合金。鉛にアンチモンと錫(すず)とを加えたもの。十分な硬度をもち、融点が低く、鋳造後の収縮が少ない。活字地金(じがね)。

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百科事典マイペディアの解説

活字合金【かつじごうきん】

活字に使われる合金。鉛,スズ,アンチモンの三元合金を使用。かたさ・耐摩耗性が大きく,鋳造性がよく鋳型を鋭くみたすことが要件。一般活字合金は鉛85%,スズ4%,アンチモン11%。
→関連項目活字

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世界大百科事典 第2版の解説

かつじごうきん【活字合金 type metal】

鋳造して活字として使われる合金。用途に応じて若干組成の違うものが使われるが,その主成分は鉛Pb‐スズSn‐アンチモンSbの合金であって,500年前にグーテンベルクが活版印刷術を発明して以来たいした変化はない。活字合金は,(1)鋳造性のよいこと,(2)凝固するときに収縮が小さく字画を正確に表現できること,(3)硬さと耐摩耗性,活字インキに対する耐食性があって相当量の印刷にたえること,(4)摩耗した活字は再び溶かして使うので再生しやすいこと,などが要求される。

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大辞林 第三版の解説

かつじごうきん【活字合金】

活字・鉛版または込め物類の鋳造に用いる合金。鉛を主成分にしてアンチモン・スズを加える。凝固の際の収縮が小さい。活字地金。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

活字合金
かつじごうきん
type metals

活字鋳造に用いる鉛合金。活字の大きさや用途に応じてその組成は異なるが、一般にはスズ(1~7%)とアンチモン(12~20%)を含み、凝固時(型鋳込み時)の体積変化がごくわずかな合金。活字印刷の祖J・グーテンベルクの時代から用いられている古い合金。アンチモンを多く含むものは硬く、1字ごとの活字用として使用される。スズの多い合金は軟らかいが鋳造性がよいので紙型版に使用される。[及川 洪]

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