改訂新版 世界大百科事典 「直尺」の意味・わかりやすい解説
直尺 (ちょくしゃく)
rule
一般にはスケールscaleと呼ばれ,粗加工部品の寸法をパス,トースカンなどを用いて測定するものである。1mm目盛,または0.5mm目盛である。構造や材料は使用目的や精度によっていろいろのものが使われているが,木,竹,合成樹脂,金属,ガラスなどがある。直尺は実目盛直尺,伸縮目盛直尺,角度直尺などに分類される。ここでは,JISに規定されている金属製直尺,金属製角度直尺について述べる。金属製直尺は精密用のA形,製図用のB形,一般用のC形の3種類がある。図1は一般用の直尺で,最長のものは2mである。2目盛線間の距離の許容誤差は1級のものは1mで0.2mm,2mで0.35mmである。2級は1級の2倍,A形,B形は1級の約半分。金属製角度直尺は多くは建築用で大工が使用している。図2のように長辺(長枝)と短辺(短枝)が直角に作られている。最大なものは500mm(長枝)×250mm(短枝)で精度は±0.2mmである。
→曲尺(かねじゃく)
執筆者:横山 豊
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報