日本大百科全書(ニッポニカ) 「相似(生物学)」の意味・わかりやすい解説 相似(生物学)そうじ 生物学では、相同に対立する比較形態学的概念をいう。2種類の生物のもつ器官が、発生学的起源や解剖学的構造は異なっているのに、同じ機能をもっている場合に、それらの器官の関係は相似であるという。たとえば、同じく空を飛ぶ動物でも、コウモリの膜翼と昆虫のはねとは、その働きは似ているが、前者は肢(あし)の変化したもの、後者は外胚葉(はいよう)性起源であり肢とは関係がない。また、ともにイモとよばれても、サツマイモは根が変形したもので、ジャガイモは茎が変じたものである。相似器官は、同じ働きをすると形態が似てくることを示すもので、進化の証拠となっている。[川島誠一郎][参照項目] | 進化 | 相同 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例