コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

相同 そうどう homology

翻訳|homology

6件 の用語解説(相同の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

相同
そうどう
homology

形は違っているが,発生学的にみれば同じ起源に由来した器官同士である場合の関係をいう。たとえばヒトの手,ウマの前肢,コウモリの翼,クジラの胸鰭 (むなびれ) などの関係がそうである。さらに広く考えると鳥の翼もこれらと相同であるが,一方昆虫の翅は起源が異なるので,相似であるという。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

そう‐どう〔サウ‐〕【相同】

異種の生物の器官で、形状や機能が異なるが、発生的には同一起源であること。→相似3

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

相同【そうどう】

生物学用語。相似の対。生物のある器官が外形や機能は異なっても個体発生的に同じ起源をもつとみなされるとき,その関係をいう。魚の胸びれ,鳥の翼,アザラシのひれあし,ヒトの手の関係など。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

そうどう【相同 homology】

類縁関係のある異種の生物において,形態と機能が互いに似ているか否かにかかわらず,同じ個体発生的起源(胚域)から発生し,本質的に同様の解剖学的要素から成りたつ器官があるとき,それらは系統発生的にも同一の起源(祖先型)から生じたと考えられる。このような同一性を生物学では相同とよぶ。類縁の近い生物の相同器官は,例えばサルの手とヒトの手のように形態,機能ともによく似ているが,類縁が遠くなればなるほどそれらはかけ離れたものとなる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

そうどう【相同】

生物の器官で、相異なる形態と働きを示すが、発生起源は同一である場合の相互の関係。 ↔ 相似

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

相同
そうどう
homology

別々の生物体のさまざまな形質間にみられる類似性のうち、体制的に同一の配置を示し構造的にもなんらかの共通性が認められ、形態や機能がかならずしも一致していなくても、互いに等価であるとみなしうる関係を相同という。比較形態学のもっとも基本的な概念である。
 魚類のうきぶくろと、ほかの脊椎(せきつい)動物の肺との関係や、サメの呼吸器と哺乳(ほにゅう)類の中耳にあるエウスタキオ管(エウスターキョ管)の関係などは相同器官という。また、ヘモグロビン、ミオグロビン、チトクロムcやクロロフィルなどのポルフィリン誘導体は、異なった生物群で異なった機能をもつことから、生化学的相同ということがある。
 相同と外見上の類似性を意味する相似とを術語として区別したのは、反進化論の論客でもあったイギリスの比較解剖学者オーエンであった。その定義は文字どおりには現在では通用しにくいが、骨格の比較形態学での具体的な貢献は無視できない。相同を、共通の祖先に由来することの根拠、つまり系統関係を理解する鍵(かぎ)概念として確立したのは、C・ダーウィンである。相同構造にさまざまな程度の差異がみられることは、祖先のもっていた構造が多様に分化し、派生的に特殊化が生じたことを示すというわけである。
 相同の規準は、胚(はい)発生上の同一の胚葉に由来する、対応する配置にあるさまざまなレベルの表現型形質間や、染色体さらに遺伝子レベルでの対応にまで求めることも原理的には可能であろう。一般に、種間に互いに独立な相同形質がより多く認められれば、それはより近縁な系統関係を示す強い根拠になる。ある系統群は独自の相同性でくくられ、また各系統群は別の相同性でつながれる。実際には、何を相同とみなすかについては、場合に応じて慎重な検討が必要とされる。たとえば、真核生物の細胞内小器官(ミトコンドリアや葉緑体など)と原核生物の好気性バクテリアや原始藍藻(らんそう)などとの相同性の確認は、真核細胞の起源を原核生物の共生に求める共生説の有力な根拠とされている。これは従来の通念をひっくり返す説明である。
 全生物をくくる相同性は、遺伝物質のデオキシリボ核酸(DNA)と、その遺伝情報をアミノ酸へ翻訳する暗号系の普遍性に求めるのが普通である。[遠藤 彰]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の相同の言及

【オーエン】より

…このころG.L.キュビエから強い影響を受ける。しかし一方でドイツ自然哲学で支配的であった原型archetypeの説もとりいれ,ジョフロア・サン・ティレールの影響を受けて相似analogy,相同homologyという比較生物学上重要な概念を確立した。C.ダーウィン,T.H.ハクスリーヘの敵対者として知られる。…

【ホモロジー】より

…位相幾何学の研究法に,図形などの幾何学的対象に群や環などの代数的対象を対応させ,幾何学的性質を代数的性質に反映させて調べるという方法がある。ホモロジーの概念はこの方法の端緒をなしたもので,H.ポアンカレによって始められた。ホモロジーは各位相空間Xに可換群の列Hn(X)(n=0,1,2,……)を対応させ,連続写像fXYに準同型の列f*Hn(X)→Hn(Y)を対応させる。ホモロジーを定義する方法はいろいろあるが,次に特異ホモロジーと呼ばれている方法を述べよう。…

【オーエン】より

…このころG.L.キュビエから強い影響を受ける。しかし一方でドイツ自然哲学で支配的であった原型archetypeの説もとりいれ,ジョフロア・サン・ティレールの影響を受けて相似analogy,相同homologyという比較生物学上重要な概念を確立した。C.ダーウィン,T.H.ハクスリーヘの敵対者として知られる。…

【相似】より

…類縁関係の遠い異種の生物において,個体発生上まったく別の起源から発生し,したがって系統発生的にも無関係の祖先型から別々に生じたものでありながら,一見類似した形態と機能をもつ器官が見られるとき,この類似を相似という。器官の形態と機能が異なっても,その起源が同じであることを指す〈相同〉と対をなすことばで,生物界における類似性を説明する概念の一つ。類似の生活様式をもつ類縁の近い生物の相同器官は,ふつう類似した形態と機能をもつが,この現象はむしろ自明のことであり,相似とはいわない。…

※「相同」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

相同の関連キーワード形態音韻論血縁関係自然分類相似異種交配類縁異種の生物的有効性ホメオモルフミッシング・リンク

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone

相同の関連情報