相折(読み)そうせち

精選版 日本国語大辞典 「相折」の意味・読み・例文・類語

そう‐せちサウ‥【相折・相節】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「せち」は「折」「節」の呉音 )
  2. 分割して支払うこと。荘園領主などが、収納した年貢を個人の給与・食費その他として支払ったり、特定の荘園からの年貢を仏事費用として指定分配すること。また、その支払われる料金・料米。
    1. [初出の実例]「寺用相節、任其古帳之処、百姓等旱損所々殊愁申之。非其謂歟」(出典高野山文書‐建長四年(1252)七月二八日・高野山年預置文)
  3. 所有する金品の一部を割いて他に与えること。また、その金品。
    1. [初出の実例]「かたのごとくのさうせちなどとらせて、かへしやりにけり」(出典:古今著聞集(1254)一二)
  4. 費用や物品配分を行なうこと。
    1. [初出の実例]「慶延記云〈略〉注進 御房中一日御相折米事」(出典:醍醐寺新要録(1620))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android