相淵村(読み)あいぶちむら

日本歴史地名大系 「相淵村」の解説

相淵村
あいぶちむら

[現在地名]静岡市相淵

安倍川上流沿いに位置し、左岸南は油島ゆじま村など。両岸とも川の浸食により急斜面となっているが、標高一七〇―一九〇メートル付近のわずかな段丘斜面に集落は形成されている。永禄六年(一五六三)五月二六日に朝倉六郎右衛門尉に与えた安部西河内あべにしごうちの諸村の棟別銭を免除する今川氏真判物(写、判物証文写)に、一三ヵ所の一つとして「大淵」が含まれており、他の地名から考えて相淵のことと考えられる。同一〇年一〇月の安倍川中流やその支流中河内川・西河内川流域の諸村を書上げた貫高注文写(宮本勉氏所蔵文書)に「相淵村」は一五〇文とある。なお同注文写に当地と安倍川の対岸に位置する蕨野わらびの村が三〇〇文と書上げられており、いずれも広域地名の安部山あべやまに属すると思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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