真念庵
しんねんあん
市野瀬の遍路道沿いにある。「南路志」には「地蔵大師堂 天和之頃大阪平島真念と云発心者建立也」とあり、江戸時代より四国霊場番外札所として庶民の信仰を集めてきた。廻国僧真念が三八番札所足摺山金剛福寺、三九番札所寺山の延光寺(現宿毛市)へ向かう巡礼の難渋をみて、荒果てていた音瀬寺の跡に庵を結んだと伝え、ここに荷物を置いて朝、足摺山に向かった巡礼が夕べには帰って一泊し、翌朝道を西にとって寺山に行く中間に位置する。老人や病弱な巡礼はこの庵に札を納めて足摺山を省き寺山に向かう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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