真黒(読み)まっくろい

精選版 日本国語大辞典 「真黒」の意味・読み・例文・類語

まっ‐くろ・い【真黒】

〘形口〙
① 純粋に黒い色である。純黒である。
※閑耳目(1908)〈渋川玄耳〉瀬戸阪の草庵「真黒(マックロ)い龍田山の上に」
② 夢中である。いちずである。
黄表紙・御存商売物(1782)中「『それはあんまりたんかじゃ』まっくろくなって腹をたつ」
日焼け雪焼けなどで、顔面や肌が非常に黒くなっている。
海辺光景(1959)〈安岡章太郎〉「まっくろく日に灼けた顔にウス笑ひをうかべたところは」
前途に全く希望のない状態である。
※或る「小倉日記」伝(1952)〈松本清張〉七「忽ち希望は消え、真黒い絶望が襲ってくるのだった」

まっ‐くろ【真黒】

〘名〙 (形動)
① まったく黒いこと。非常に黒いこと。また、そのさま。
義経記(室町中か)五「後よりその丈六尺許りなる法師の、極めて色黒かりけるが、装束もまっくろにぞしたりけるが」
② 非常に暗いこと。また、そのさま。
※杜詩続翠抄(1439頃)五「四方まっくろにふる雨を如此云」
③ わき目もふらずに夢中になること。いちずなこと。また、そのさま。
太平記(14C後)三八「畠を直違に馬を真闇(マックロ)に馳懸て」
④ 日焼け、雪焼けなどで、顔面、肌が黒くなること。また、そのさま。
⑤ よごれて黒ずんでいること。また、そのさま。

ま‐くろ【真黒】

〘名〙 (形動) =まっくろ(真黒)
今昔(1120頃か)二五「軍真黒に打散て四五町計に見え候つ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「真黒」の解説

真黒(ほんぐろ)

新潟県在来種の鶏「蜀鶏(とうまる)」の別称羽毛が黒いことから。

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