日本歴史地名大系 「矢ノ浜村」の解説 矢ノ浜村やのはまむら 三重県:尾鷲市矢ノ浜村[現在地名]尾鷲市矢の浜尾鷲湾の西奥平地の南西部、中(なか)川と矢ノ川に挟まれた段丘上にある。矢ノ川の河口より約五〇〇メートル西の段丘端に焼野(やけの)とよぶ所がある。口伝によれば、この地で製塩し伊勢神宮に納めた。「神鳳鈔」記載の焼野御厨はこの辺りであろう。慶長六年(一六〇一)の検地帳(徳川林政史蔵)に「矢野浜村」と記され、家数九七。「紀伊続風土記」に、「八木山の北麓に村居す、矢の川は村の南端を流れ、中川は村の北端を流る、尾鷲の町の南十町余湾中にあり、此村漁をなさす、矢は谷(や)の義にて海浜の谷にあるより村名起れるなるへし」と記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報