日本歴史地名大系 「矢川神社」の解説 矢川神社やがわじんじや 滋賀県:甲賀郡甲南町森尻村矢川神社[現在地名]甲南町森尻野洲(やす)川畔に鎮座する。祭神は大己貴(おおなむち)命・矢川枝姫(やかわえひめ)命。旧郷社。建長四年(一二五二)の社蔵棟札に「矢河宮」とある。社名は地名からきているようで、天平宝字五年(七六一)からの石山(いしやま)寺(現滋賀県大津市)増改築にかかわる川津として矢川(やかわ)津がある(同六年閏一二月二九日「造石山院所解」正倉院文書)。南北朝期は杣野河宮ともみえるほか、甲賀(こうか)の雨宮とも称された。「延喜式」神名帳に載る甲賀郡八座のうち「矢川(ヤカハノ)神社」に比定される。中世は杣(そま)荘内二二ヵ村の総社であったが、承応元年(一六五二)当社の境内社であった勝手(かつて)大明神(現新宮神社三宮)が新宮上野(しんぐううえの)村に移って、九村が同社の氏子となり、さらに六村は三大寺(さんだいじ)村(現滋賀県水口町)の三大寺大明神社(現日吉神社)の氏子となった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by