日本歴史地名大系 「矢沢館」の解説 矢沢館やざわやかた 長野県:上田市豊殿地区矢沢村矢沢館[現在地名]上田市大字殿城字矢沢小県(ちいさがた)郡東北部殿城(でんじよう)山の西麓、矢沢村にある中世矢沢氏の居館。近世に至り、上田領を分知された仙石氏の陣屋が近くに置かれた。矢沢に居館を構えた矢沢氏は海野氏の分族であり(真田系譜)、文明二年(一四七〇)の守矢満実書留に「御左口神上粁(料)足、栗林・東条・松島・矢沢皮モ如例式」として上社の神事に奉仕している。その後同文書の文明一五年に「内県介大熊・柏原・禰津・矢沢」をはじめ、延徳・天文・永禄・天正年間など室町期から戦国期にかけて、諏訪上社の神使御頭を幾度か務めている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報