石室村
いしむろむら
[現在地名]鎮西町大字石室
東松浦半島上場台地北西部にあり、名護屋道(唐津から名護屋へ至る)沿いの村。名護屋浦湾の東側に位置する。起伏の多い丘陵地で耕地に乏しく、村内を鷹巣川と赤松川が丘陵間の凹地を蛇行しているが、水利に欠ける。名護屋浦湾に面する赤松川の川口からは縄文期の石鏃・石錘・土器などが多数出土しており、赤松遺跡と名付けられている。
有浦家文書の康永元年(一三四二)の源(佐志)勤から女子姫寿女所への譲状に「打おり木より石室に通道の渡瀬より溝をさかひて溝のほりつる田の野崎仁渡天野ハ惣領たるへし田ハ姫可知行西のくひの間
を越天石室堺にとまる」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 