石引き(読み)いしひき

精選版 日本国語大辞典 「石引き」の意味・読み・例文・類語

いし‐ひき【石引・石曳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 巨石ころなどにのせて引き運ぶこと。昔、宮殿社寺城郭などの建築に必要な石材を運ぶのに、一人が石上に乗って音頭をとり、多人数拍子を合わせていっせいに引いた。〔看聞御記‐応永三〇年(1423)七月一五日〕
    1. [初出の実例]「汰(そろゆる) 〈略〉戦場には矢先をそろへ、石引は声をそろへてやるぞ」(出典:俳諧・類船集(1676)曾)
  3. いしひきうた(石引唄)」の略。
    1. [初出の実例]「いし引 ここは三条か釜の座か」(出典:歌謡・大幣(1685)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の石引きの言及

【民族スポーツ】より

…ボールゲームではイタリアのフィレンツェで行われるカルチョcalcio,スペイン・バスク地方のペロタ,スイスのホルヌッセンHornussenが有名である。力自慢ではバスク地方の石引き。1.5tから4tまでの直方体の巨石を一人で,石畳の路上を何m引っぱることができたかを競う。…

※「石引き」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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