化学辞典 第2版 「硫酸水素塩」の解説
硫酸水素塩
リュウサンスイソエン
hydrogensulfate
MⅠHSO4.硫酸塩を硫酸に溶かすと得られる.水に易溶で,水溶液は酸性を呈するものが多い.硫酸塩に比べて融点が低く,硫酸水素塩を熱すると,まず水が放出され,二硫酸塩を生じ,さらに熱するとSO3を放って硫酸塩となる.これを利用して,Al,Ti,Zr,Feのほか,塩基性金属元素のリン酸塩,酸化物,スラグなどの試料に硫酸水素カリウムを加えて400 ℃ で融解し,水溶性の硫酸塩にかえることができる(硫酸水素塩融解).分析用融剤として用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報