祐国寺鉄塔(読み)ゆうこくじてっとう(英語表記)Yòu guó sì tiě tǎ

改訂新版 世界大百科事典 「祐国寺鉄塔」の意味・わかりやすい解説

祐国寺鉄塔 (ゆうこくじてっとう)
Yòu guó sì tiě tǎ

中国,河南省開封市内北東部にある塔。単に鉄塔とも簡称される。寺は五代後晋の創建で,北宋の乾徳年間(963-967)に当地に移ったという。塔は北宋の1049年(皇祐1)の建立で,北宋初期に喩皓(じゆこう)が建てた開宝寺福聖院の木塔が焼失した5年後,仁宗の下勅により同塔を模して建設されたものと伝え,明代の修理をへている。8角13層,楼閣式で内部にらせん状の階段が上層まで通ずる。外壁に黒褐色琉璃塼を嵌(は)め,柱,桁,垂木斗栱(ときよう),腰組などの部材と,飛天獅子草花など種々の文様を浮彫しており,その外観から鉄塔の名がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android