神の存在の証明(読み)かみのそんざいのしょうめい(その他表記)argument of the existence of God

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神の存在の証明」の意味・わかりやすい解説

神の存在の証明
かみのそんざいのしょうめい
argument of the existence of God

啓示によることなく理性によって神の存在を示そうとする試みで初期教会よりすでにみられるが,以下のような種類がある。 (1) 存在論 (本体論) 的証明 このうえなく完全なものという神の観念には,すでにそれが存在していることが含意されているとするもので,アンセルムスが提出し,デカルトヘーゲルが支持し,カント批判類似のものとして,神の観念の原因として存在する神を引出すデカルトの人間学的証明がある。観念ではなく世界から出発する証明として以下のものがある。 (2) 宇宙論的証明 運動の因果関係連鎖をさかのぼり,第一原因たる神にいたるもの。 (3) 目的論的証明自然の秩序,合目的性,美などから至高の英知的存在としての神を引出すもの。 (4) 道徳的証明真理や道徳法則の源であり,その普遍妥当性を保証するものである神の存在を求めるもの。

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