神上(読み)かみあがる

精選版 日本国語大辞典 「神上」の意味・読み・例文・類語

かみ‐あが・る【神上】

〘自ラ四〙
① 神が天にお上りになる。昇天される。転じて、貴人がなくなる。崩御する。かんあがる。かんのぼる。
書紀(720)神代上(兼方本訓)「是の後に伊弉諾尊神功(かむこと)(すて)に畢(を)へたまひて、霊運当遷(カミアカリ)ましなむとす」
② 神降ろしして巫女(みこ)に乗り移っていた神霊が、巫女の体を離れて天上に上がり去る。
滑稽本浮世床(1813‐23)二「『さあらばだあ。う、う、う』とうなり声を引て神あがる」

かみ‐あげ【神上】

〘名〙
① 神降ろしした神を、祭りが終わったあと天上にお送りすること。
神楽歌(9C後)明星・神上「〈末〉すべ神の 今朝の加見安介(カみアケ)に あふ人は 千歳の寿 有りといふなり」
② 神楽歌の一つ。神上げの際に歌うもの。
※神楽歌(9C後)明星「神上」

かみ‐あがり【神上】

〘名〙
① 神が天にお上りになること。転じて、貴人が崩御されること。かむあがり。かんあがり。
② 神降ろしして巫女(みこ)に乗り移っていた神霊が、天上に上がり去ること。
※浄瑠璃・卯月の紅葉(1706頃)上「よりくるよりのいき口は、かみあがりしてさめにけり」

かん‐あが・る【神上】

〘自ラ四〙 (古くは「かむあがる」と表記) =かみあがる(神上)
※書紀(720)神代下(兼方本訓)「久之(ひさしくま)しまして、彦瀲武鸕鶿草葺不合尊崩(カムアカリ)ましぬ」

かん‐あがり【神上】

〘名〙 (古くは「かむあがり」とも) =かみあがり(神上)

かむ‐あが・る【神上】

〘自ラ四〙 ⇒かんあがる(神上)

かむ‐あがり【神上】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報