神出窯跡群(読み)かんでようせきぐん

日本歴史地名大系 「神出窯跡群」の解説

神出窯跡群
かんでようせきぐん

[現在地名]西区神出町東・神出町南など

印南野いなみの台地北東端、標高一二〇メートル前後の雌岡めつこ山南西斜面および台地上の小河川によって形成された浸食谷などの傾斜地に立地する。平安時代後期から鎌倉時代前期(一一世紀中頃―一三世紀前半)の窯業遺跡で、本格的な発掘調査は昭和五四年(一九七九)から行われている。瓦・須恵器を焼いた窯跡のみならず工房および集落、素材となる粘土の採掘跡などが発見された。窯跡は数基―一〇基程度が支群を形成している。数十基が発掘調査されたが本来は一〇〇基以上あったと考えられる。集落は台地上にあって掘立柱建物跡が発見された。粘土採掘跡は集落に近い台地上で発見され、一辺が一・五メートルから二メートル程度の長方形の土壙を深さ一メートル程度に掘削している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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