神生村(読み)かんのうむら

日本歴史地名大系 「神生村」の解説

神生村
かんのうむら

[現在地名]山田町神生

米之井こめのい村の西、下総台地東部に位置し、北は油田あぶらた(現小見川町)、西は高萩たかはぎ(現栗源町)。村名は加納あるいは神野転訛とされる(下総国旧事考)。元禄郷帳には「神尾かんのふ村」と記される。慶長一五年(一六一〇)長岡ながおか浅間せんげん大明神(現稲葉山神社)本社建立の棟札に寄進村の一として村名がみえる。慶長四年の鳥居元忠の検地により高七一七石余が打出された(「部冊帳」伊能家文書)。寛永六年(一六二九)旗本酒井氏に与えられたとみられ(寛政重修諸家譜)、元禄一三年(一七〇〇)頃の下総国各村級分でも同氏領で、高五八八石余。


神生村
かんのうむら

[現在地名]伊奈村神生

野堀のぼり村の南に所在。村域の神生貝塚からは縄文中期・後期の土器、土版・石鏃・骨角器が出土。神生古墳群は円墳八基からなる。文安三年(一四四六)の憲景譲状(臼田文書)に「常陸国河内郡遠山郷并足高郷・浜田村・同かんのう村・ハまたの村之事、憲景当知行地也、雖然足高・浜田両所事、今(度)依大乱之陣労、大越左京亮方永代売渡所也」とみえ、当地は上杉氏の被官と思われる憲景の支配地であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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