かん‐はぶ・る【神葬】
〘他ラ四〙 (「かむはぶる」と
表記。「はぶる」は、「ほうむる」) 神としてほうむる。
貴人をほうむるのにいう。
※
万葉(8C後)二・一九九「言
(こと)さへく
百済(くだら)の原ゆ 神葬
(かむはぶり) 葬
(はぶ)りいませて」
しん‐そう ‥サウ【神葬】
※徳川
幕府寺社奉行記録‐六二・寛政三年(1791)一一月(
古事類苑・礼式一九)「和朝
神葬祭式之儀者、
神代より之余風、和国一般之葬祭に而」
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デジタル大辞泉
「神葬」の意味・読み・例文・類語
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神葬
しんそう
神葬祭とも。神道の方式による葬祭。日本では,神道独特の穢(けがれ)意識のほか,上流階級が早くから仏教僧侶による葬送を採用し,江戸幕府の宗門人別改(しゅうもんにんべつあらため)などの制によって一般庶民も仏教による葬法を当然としてきた。一部の神道家は儒葬(儒教による葬式)から展開した神葬を幕府に請願したが,神職本人と嫡男しか認められなかった。明治維新になって宗門制度が廃止され,神仏分離令などによって神官が葬儀を主催できるようになり,1872年(明治5)大教院から「葬祭略式」が基準として示されて庶民の神葬も急速に広まったが,明治中期以降は衰退した。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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