神麹(読み)しんきく

精選版 日本国語大辞典 「神麹」の意味・読み・例文・類語

しん‐きく【神麹】

〘名〙 (「しんぎく」とも) 米の麹(こうじ)からつくった餠。陰暦五月五日、六月六日または、夏の暑いころに、米の麹に、小麦粉河原人参(かわらにんじん)の葉汁・赤小豆の粉・杏仁などを混ぜ、これを麻や楮(こうぞ)の葉で包んで、その葉に麹カビが生えて黄色くなるまでさらしておいた餠。薬用強壮剤にもなる。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「神麹」の解説

しんぎく【神麹】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。日本では酵母菌を混ぜ合わせて発酵させたもの。中国では小麦を使う。健脾(けんぴ)健胃、消化促進、止瀉(ししゃ)などの作用がある。胃アトニー胃腸虚弱胃下垂低血圧に効く半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)などに含まれる。

出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android