福祉のまちづくり(読み)ふくしのまちづくり

百科事典マイペディア 「福祉のまちづくり」の意味・わかりやすい解説

福祉のまちづくり【ふくしのまちづくり】

福祉まちづくり〉には必ずしも明確な定義がないが,一般的には,障害者高齢者地域社会の構成員として,安心して暮らし,社会活動へ参加できるように,生活環境の改善等ハード面の整備と併せて,住民意識および態度変容を含むソフト面を加えた地域づくりのこと。最近,多くの地方公共団体で福祉のまちづくりに関する条例制定する例がみられる。
→関連項目地域福祉ノーマライゼーション

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知恵蔵 「福祉のまちづくり」の解説

福祉のまちづくり

障害・高齢などでハンディキャップをもっている人が健常者と障壁・差異・差別なく公共の施設や商業施設、交通機関を利用できるように環境を整備しようとする国・自治体のバリアフリー化施策。日本では、東京都町田市の1974年「福祉環境整備要項」が始まりといえ、大阪府が93年4月に「福祉のまちづくり条例」を施行後、全国の自治体で条例や指針策定が広がった。米国が1990年に制定した包括的な障害者差別禁止・バリアフリー化を目的とした連邦法「障害をもつアメリカ人法(ADA)」の影響を受け、94年に建設省が不特定多数が利用する建物にバリアフリーを奨励する通称「ハートビル法」を制定。96年には、厚生省と建設省が「福祉のまちづくり計画策定の手引き」を作成し、ほぼ全国の都道府県で条例化された。2000年に運輸省を中心に通称「交通バリアフリー法」を制定。しかし、実態欧米水準には届いていない。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2008年)

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