移し絵(読み)ウツシエ

デジタル大辞泉 「移し絵」の意味・読み・例文・類語

うつし‐え〔‐ヱ〕【移し絵】

水溶性のりを塗った台紙模様や絵を印刷したもの。水にぬらして物にはりつけ、乾ききらないうちに紙をはがすと台紙の模様や絵が転写される。陶器・ガラスなどの模様印刷に用い、また玩具にもする。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「移し絵」の意味・わかりやすい解説

移し絵
うつしえ

人物草花などの絵を紙に色刷りにした子供の玩具(がんぐ)。この絵を水にぬらして腕や手の甲、そのほか好きな場所に張り付けると、絵だけが台紙から離れて移り染まる。江戸末期には木版刷りで、いれずみをまねた図柄のものなどがあった。明治末期、陶磁器に模様印刷したものを転写する移し絵技術が開発され、それが玩具にも応用されるようになった。台紙の表面に水に可溶性の糊(のり)を塗り、その上に逆になった絵を印刷、台紙の裏から水に浸して、のち紙をはがすと、印刷した模様が紙や皮膚に移って張り付く。

[斎藤良輔]

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